というのも、コペンハーゲンはユトランド半島(本土)ではなくバルト海に浮かぶシェラン島にあり、スウェーデンは目と鼻の先なのだ。中央駅からスウェーデン第3の都市マルメ(Malmö)までは電車で僅か30分。
電車はもちろん清潔で近代的で、オーレスン橋をとても滑らかに進んで行く。
海を渡る鉄道ということ、車窓からの眺めを期待していたが、窓ガラスは暗く、橋桁が邪魔になって外の景色はあまりよく見えない。バルト海は鉛のような薄暗い鈍色で、まあ北欧だしなぁと一人ごちる。ちなみに両国ともシェンゲン協定加盟国なのでパスポート・コントロールは当然ない。
マルメは小雨の混じる薄曇りで、天気のせいかひどくと寂しい街に見える。
その点を除けば、秩序だった、割と清潔な、無個性なヨーロッパの街だ。実際大して見所はないらしい。
なお、マルメには捻じれたトルソーが有名なサンティアゴ・カラトラバ設計の高層ビル、その名もTurning Torsoがあるが、場所が若干離れていたのと、あまり見た目に惹かれなかったので高層ビル好きとしても今回はパス。ところでカラトラバと言えば、アテネオリンピックのスタジアムやリスボンで見た駅やトロントで見たアーケードのように、白い骨組のイメージが強いが、普通の(でもないかもしれないが)高層ビルも設計してるなんて少し意外だ。
街並みがあまりに温かみに欠ける感じだったので、広場に面した暖かそうなホテルに入ってランチ。遅い時間のせいか、客は殆どおらず、貸し切り状態。スウェーデンは初めてだが、ここのメシはなかなか旨かった。
14世紀に建立されたサンクト・ぺトリ教会。要はペテロにちなんだ教会なのだが、スウェーデン語だと響きがやや小児性愛者チックだ。ここは高さ100メートルを超える尖塔と、創建当時から残る天井画が有名。
街全体はそこそこ規模が大きいのだが、旧市街は小さめでそれほど特色もなく、観光地としては微妙かもしれない。夏の晴れた日に来ていたら印象も変わったのかもしれないが・・・いずれにせよ初スウェーデンなのでいい記念にはなった。そのうちストックホルムにも行ってみたい。
コペンハーゲンからマルメへ鉄道で日帰り