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オーロラが降る夜
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Northern Lights, Iceland
天気予報では夜は雨か曇りだったのだが、レイキャビクに戻るバスの中から電話して確認すると、今夜はオーロラツアーが催行されるという。そこでディナーの予約をしていたVoxをキャンセルして急遽オーロラを見に行くことにした。


20:00前にツアー会社(Iceland Excursions)のオフィスに行くと、オーロラツアーに参加する人々の行列ができ、駐車場にはツアー用の大型バスが何台も停まっていた。思ったより大規模なツアーらしい。

バス会社のカウンター係は小気味よい手際のよさで客を捌いていて、長い行列もみるみる短くなっていく。少ない人口で社会を回していくための術なのだろうか、アイスランドは個人もシステムも効率がいい。


バスは20:00過ぎにレイキャビクを出発。行き先はこの時点では確定しておらず、ガイドがその日オーロラが見えやすい場所を判断して目的地を決める。我々のバスはゴールデンサークルのあるシンクヴェトリル国立公園方面に向かい、レイキャビクを出て1時間程の国立公園内の平原で停まった。漆黒の闇に沈む原野の真ん中で、周囲には道路脇にカフェテリアが1軒あるだけだ。

ガイドが集合時間を告げると、乗客たちは三々五々バスを降りて散り、夜の闇に吸い込まれて行く。
我々も星明かりを頼りに、暗闇の中を茂みやら窪みやらをかき分けて人が少ない方へと進む。

荒野のただ中で三脚をセットして空を見上げていると、すぐに西の空に白っぽい帯状のものが見え始めた。
肉眼では雲のようにも見えたが、撮影してみると緑色に写った。オーロラで間違いない。
早速オーロラを見ることができてテンションは急上昇。

Feeble northern lights; in the beginning
そのうちに今度は北側にカーテン状のオーロラが現れた。
緑色の光がユラユラとゆらめく様がはっきりと肉眼でも見える。
撮影してみると、緑色だけでなく高高度のオーロラである赤色のオーロラも含まれていた。

Swirling Northern Lights
その後オーロラは空一杯に広がった。
天の川のような帯状のオーロラがに天頂に煌き、西には幾重にも重なったカーテン状のオーロラがゆらめく。
幻想的で美しい光景だ。

Curtain-shaped Northern Lights
Ditto

1時間ほどオーロラを堪能した後、寒さと風に耐え切れなくなりカフェテリアに移動。
室内に入った途端にカメラのレンズが結露で真っ白になった。

今回の旅行ではオーロラは見られたらラッキーくらいの位置付けだったのに、予想外に見事なオーロラを見ることが出来たのは日頃の善行のおかげだと思う。多分。

アイスランド旅行記/オーロラ観測・撮影