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そこはきれいなインドだった
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首都ポートルイスは三方を急峻な山に囲まれたこじんまりとした街で、近代的なビルと路上の雑多な物売りや市場が共存している。街はモーリシャスの人口の3分の2を占めるインド系の人々で溢れ、雰囲気も非常にアジア的だ。


インド系ばかりなので、映画館もインド映画ばかり上映してる。
ポリアカみたいな口ひげがナイスだが、ギャグ映画なのか、普通のアクションなのか判断に迷うところ。


市場周辺の通りの様子はどう見てもインドにしか見えない。
港に近い中央市場は青果、肉、魚等品目ごとに建物が分かれており、活気があってなかなか見ごたえがある。
インド的な雰囲気がありつつも本家インドより大分こぎれいで整理整頓されている印象。
いわばきれいなジャイアンもといきれいなインドと言ったところ。


周囲三方を屏風状の険しい山に閉ざされている。

市場の近くに一応世界遺産とされているアープラヴァシ・ガート(Aapravasi Ghat)があったので行ってみた。


・・・これだけでした。
ショボいという前評判は知っていたが、余裕で期待を上回っていた。

ここはそもそも何の施設かというと、モーリシャスで19世紀に奴隷制が廃止された後、サトウキビのプランテーションでの労働力不足を補うために、イギリス人がインドから年季労働者(Indentured Labourer)=クーリーを大量に連れて来て、その際の受け入れ港湾施設がここ、というもの。歴史的意義としては、その後大英帝国植民地やその他列強の植民地で広がったIndentured Labourの先駆であり、前例のない規模での国際的な労働力の移動があったこととされているが、それは背景となる社会事象の重要性であって、この施設自体の重要性ではないような。普通、文化遺産は歴史的背景の重要性は当然ながら、その建物や史跡自体の特筆性が必要だと思うのだが。

まあ、モーリシャスの世界遺産第1号らしいので、各国に世界遺産を!みたいな大人の事情があったのかもしれないけど。今まで数多くのショボ世界遺産を見てきたが、ここはダントツの1位だろう。

あまりにも見るべき点がないからか、再現人形や写真で補おうという努力が見られた。


ポートルイスのウォーターフロントは、背後に迫る山とや小奇麗な雰囲気がケープタウンのVAウォーターフロントのミニチュア版のようだ。ランチのシーフードのペリぺリソースが美味だった。