アル・パチーノが出演しているブロードウェイの舞台、Glengarry Glen Loss(邦題:摩天楼を夢みて)を観た。NYの不動産業界で働くセールスマン達の悲喜劇を描いた作品で、元々は戯曲として書かれたものが92年には映画化もされ、アル・パチーノも出演していたが、今回の舞台では映画と違う役を演じている。チケットは安い席でも150ドルとかなり強気な価格設定。こちらの記事によれば、ギャラはおおむねパチーノの懐に入るもよう。
Gerald Schoenfeld Theaterは古き良き時代な雰囲気。2階席は急で足元が超狭い。
舞台は中華料理店でのレーヴィン役のパチーノと支店長のジョンとのダイアログで幕を開ける。
セリフ回しも早く、集中して聞かないとあっという間に置き去りにされる。セットは2種類、基本的に登場人物の会話を軸に話が進む。立ち回りは怒って机を蹴るといった程度でそれほど多くない。皆ひたすら喋りまくる。
パチーノはもちろん、ローマ役のボビー・カナベイルをはじめ、さすがに舞台俳優の演技は達者で密度が濃い。声も驚くほど朗々と響く。ラストシーン、パチーノとカナベイルのすれ違いを描いた抑制された演技は素晴らしかった。
総じて話の流れを追うのが精一杯だったけど、生パチーノも見れたし、ミュージカルでもない舞台は普段あまり見ないので新鮮だった。年末にスカーレット・ヨハンソンが「熱いトタン屋根の猫」でブロードウェイに出るみたいだけど、旅行でいなくて見れないのが残念。
帰り道、Chaseの前の池に巨大なクリスマス・オーナメントが登場してた。
ロックフェラーセンターのツリーも点灯したし、NYもいよいよクリスマスモードに突入。