野球は元々関心があまりなかったので、生で野球の試合を見るのは日本も含めて初めて。
ブロンクスにある球場の前は予想以上にガラが悪い。まあスポーツ施設の周りは大体どこもそうかもしれないが。
この日は黒田が先発、イチローもヒットを打った。
ゲームはしょっぱいが、夏の夕暮れ時に外でビールを飲んでいるだけでそれなりに幸せ。
一緒に行ったヨーロッパ人の同級生はルールが全然分からず退屈そうだったので(我々がインド人とクリケットの試合を見に行くようなものだろう)、隣に座っていた日本人が頑張って教えていたが、なかなか理解が難しい様子。考えてみれば野球は他のメジャースポーツみたいに「ゴール」がないし、攻守交代というアメフト的な要素もあってルールや仕組みはかなり複雑だ。
試合はヤンキースが負けてしまい、皆でマンハッタンに戻って飲んだ。
帰り道、酔って滲む空に満月が浮かぶ。夜はすでに肌寒いくらい涼しく、長かった夏の終わりを告げていた。