St. Dominic's Feast Parade, Valletta |
通りや家々の窓が飾られて祭りっぽい雰囲気なので道端で夕涼みをしてる人々に聞いてみると、どうやら今日はパレードがあるらしい。人の流れについて行くとパレードの出発点と思しき聖ドミニク教会に行き当たった。
この日は聖ドミニコの祝祭日。毎年日付が変わる移動祝祭日だ。
マルタでは聖人の祭りやパレードが盛んらしく、人々も手慣れた感がある。
集まっているのも観光客ではなくほとんど地元住民で、日本の地域の夏祭り的な雰囲気。
教会の前には制服を着たブラスバンドがスタンパイしてる。
人々はおしゃべりしながらパレードの開始を待つ。
見上げると、近くの住人たちも窓から身を乗り出してパレードに備えていて、人々の高揚感と期待感が伝わってくる。
しばらくすると、いよいよ聖人像が屈強そうな男たちに担がれて教会の中から姿を現した。
構造的には日本の神輿と全く同じ。
男たちはなぜか胸か腹を押さえている。胸はわかるが、腹を押さえるのはどういう意味があるのか?
聖人像の登場と同時に、沿道の窓から大量の紙吹雪が投下され始めた。それも信じられない量の紙吹雪だ。
地元住民のこの祭りにかける意気込みが伝わってくる。
子供たちが積もった紙クズで遊んでる。
建物のデコレーション、音楽、聖人像、バレッタの家並み、紙吹雪が合わさって美しい祝祭的な空間を作り上げる。
楽隊の演奏が始り、周囲の窓からは大量の紙吹雪が舞い始める。
聖人像に続いて楽隊も進み始める。
小休止を繰り返しながら、ゆっくりと路地を縫って行列は進んでいく。
沿道の家々からはやはり大量の紙吹雪の歓迎を受ける。それにしても積りすぎ。
いくつも通りを曲がるうち、いつしかついていく人々も疎らになり、パレードは夜の通りへと消えて行った。
偶然に遭遇したパレードの美しさの余韻に浸りながら夜のバレッタを歩く。
電飾で飾られた夜のバレッタは昼間以上に美しく幻想的だ。