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発見のモニュメント
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The Monument of Discovery
マルタでの3泊の滞在を終えて一旦リスボンに戻り、その翌日に日本から来た相方と合流した。
海外での待合せは初めてだったらしく若干不安はあったものの無事待合せに成功。
これから1週間ほどリスボンとスペインを一緒に周る予定。

Hotel Avenida Palace
Ditto
相方が来るのに合わせてホテルも前のBritaniaからロッシオ駅の近くにあるHotel Avenida Palaceに変更。
リスボンを代表する?クラシックホテルの一つで、エレガントなインテリアに部屋もまあまあ広い。
サービスは普通だが、放っと系の自分的には全く問題なし。何より町の中心なのでロケーションがよい。
かなりオススメのホテルだが、これで2万円以内なんだからリスボンのホテル価格はお得としか言いようがない。



中心部から少し離れているベレン地区にトラムで行ってみた。
ここには有名な発見のモニュメントの他、リスボン唯一の世界遺産であるジェロニモス修道院とベレンの塔がある(意外なことにリスボンの旧市街は世界遺産になっていない)。

Mosteiro dos Jerónimos
Facade of the Church
Inside the Church
Pillars of Cloister
Cloister
ジェロニモス修道院は代表的なマヌエル様式の建築とされる。
マヌエル様式とは16世紀初頭のポルトガルの建築様式で、バスコ・ダ・ガマやカブラルによってもたらされた新世界の情報や当時の海洋文化を表徴しつつ、主に後期ゴシック、ムデハル様式、プラテレスコ様式、イタリアンルネサンス建築の影響を受けた建築様式。華美で壮麗な装飾にその特徴がある。

確かに西欧のゴシックのように尖端が多く装飾も華美だが石の色が南国らしく明るく、ディテールではアラベスクっぽい植物模様があったり、ムーア様式との親和性も感じられる。
そして建物は何より規模が大きく、特に横幅はびっくりするほど長い。

修道院の内部には一辺50m以上の立派な二階建ての回廊があり、それなりに見ごたえがある。
まあよくある修道院・教会といえばその通りだが、立ち寄る価値はある。

The Monument of Discovery
1960年に建てられた発見のモニュメント(オリジナルは1940年)は歴史的建築ではないが、リスボンを代表する観光スポットになっている。エンリケ航海王子が先頭に立ってヴァスコ・ダ・ガマやカブラルなどの面々を従え、J-Rock風に表現すれば、ここではないどこかを目指してる感じw

それにしても非常にインパクトのあるデザインだ。
視覚的な効果が先頭のエンリケ王子に集中しているが、その先には川があるので前から見ることはできない。
あえて見える範囲を絞ったことが成功の一因かもしれない。そういえば子供の頃に父親が出張で行ったリスボンの写真を見せてもらった時、圧倒的に印象に残ったのがこのモニュメントの写真だった。子供にも分かりやすく、それだけ効果的なデザインなんだろう。

建設の動機としては、サラザール時代の独裁政権に特有の国威発揚と過去のポルトガルの栄光への懐古主義と説明されることが多い。とかく独裁者といえば古今東西を問わず巨大なモニュメントや像を建てまくるものだが、発見のモニュメントは美しく成功している事例だろう。

Torre de Belém
発見のモニュメントからテージョ川沿いに数分歩くとベレンの塔に着いた。
バスコ・ダ・ガマの世界一周を記念するこの建物は川の中に建てられていて、橋を渡って中に入る。
ジェロニモス修道院と同様にマヌエル様式建築で、明るい色の石材と装飾が美しい。
建物の内部はなんてことないが塔の屋上からは眺めがよく、川上の発見のモニュメントや橋が見える。

Ditto
From the Tower Top
Overlooking the Monument of Discovery