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喜望峰とペンギンと
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Cape of Good Hope

レンタカーでケープ半島を回った。
車はAvisで借りた小型のフォードのマニュアル車。ナミビアで借りたヒュンダイに比べて半クラの幅が広いのは助かるが、マニュアル車で街中を運転するのは10年以上ぶりなのでエンストばかり。。


ケープタウンを出て、海沿いの道をSea Point、Camps Bayと南下していく。ハウトベイのあたりで一度道に迷って貧民街のような所に迷い込んでしまいヒヤリとしたが、どうにかChapman's Peak Driveまで辿り着いた。後はよく整備された道を南下するだけの快適なドライブルートで、特にChapman's Peak Driveは崖上のワインディング・ロードで、荒々しい断崖と大西洋が絶景だ。ただし道が細いので気を抜いたら対向車に衝突するか海にダイブしてしまいそう。


半島の東海岸に出て少し下ったSimon's Townでランチ。
西ケープ州の中では古い街らしく、淡い色合いのコロニアル風の建築が通りの両側に続いている。
特に見ごたえがあるわけはないが、海辺の街らしい風光明媚さがあってなかなかいい街だった。


Simon's Townから濃い群青色の海を左手に眺めながら更に少し南下すると、野生のペンギン達がいることで有名なBoulders Beachがある。風が強いせいか、この付近の木はまるで特殊な画像処理でも施したかのように風下に向かって傾いていた。


Boulders Beachはペンギンを見るためのゾーンと遊泳ゾーンが分かれている。
ペンギンゾーンは確かにペンギンはいるのだが、木製の遊歩道の上から離れて観察するしかなく、ペンギンに近づくことはできない。むしろ遊泳ゾーンの方がペンギンがビーチを大勢ウロウロしていて近くに寄ることができる。
そのため、ペンギンを見るためには遊泳ゾーンに行けば十分で、ペンギンゾーンの方にあえて足を運ぶ必要性は低い。


遊泳ゾーンには岩場の合間に砂浜があり、砂浜から砂浜へは岩をよじ登ったり、潜り抜けたりして移動する。
海水は冷たいが透明度が高くきれい。

ペンギンはそれこそそこらじゅうにウロウロしていて、すぐ近くまで行って眺めることができる。
とはいえ、やはり野生動物なので警戒心は強く、あまり近づくと嘴で威嚇してくることもあり、基本的に触るのは困難。時間帯のせいか、立ったまま居眠りしているペンギンが多かった。

◆◆◆


ペンギン達に十分癒された後、車を走らせて今日の最終目的地、喜望峰とケープポイントへ向かう。
若干分かりにくいのだが、ケープ半島の南端は喜望峰とケープポイントの2箇所があり、互いに2~3km離れている。


ケープポイントはケーブルカーに乗り、更に階段を登った先にある。
丘の上には灯台が建てられていて、そこから南に尖った舌のようにケープポイントが突き出している。切り立った険しい岩場に大西洋の荒波が押し寄せ、海面が攪拌されて泡立つ。
東の方には、湾を隔ててアフリカ大陸最南端のアグラス岬が霞んで見えた。


ケープポイントからビジターセンターに下り、車で5分ほど行った所に喜望峰がある。
ここもケープポイントもアフリカ最南端ではないのだが、いわゆる世界の果ての一つには違いなく、それなりに感慨深いものがあった。昔エジプトからタンザニアまで縦断したことがあり、南部も回ったことがあったが、喜望峰に来た事で初めて重要なパズルのピースが揃ったような気がした。


ケープ国立公園内には意外と野生動物も多い。
妙にりりしい顔立ちのネズミ系の小動物やシマウマ、駝鳥等々。


海岸線をドライブしながらケープタウンへの帰路につく。
帰りは快晴だったこともあり、キャンプス・ベイから続くビーチとTwelve Apostlesの景観が非常に美しかった。

◆◆◆


一旦ホテルに戻り、シャワーを浴びた後、今度はSea Pointにあるレストランに向かった。
相方が遅めのバースデーディナーとして予約しておいてくれたらしい。

Sea Pointは海岸とライオンズヘッドに挟まれた地域に新しそうなアパートが立ち並び、いかにもケープタウンの中産階級が好んで住みそうなエリアだ。


レストランは瀟洒な一軒家で、インテリアもサービスもなかなかよかった。偶然隣のテーブルも誕生日だったが。。
コースに合わせてワインのペアリングをしたので、かなりいいペースで飲んでしまった。ステレンボッシュ産の白が美味。繊細な料理とワインを堪能してると、完全にアフリカにいることを忘れてしまいそうになる。


南アフリカ旅行記:喜望峰とケープ半島とペンギン