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訪問国数について
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Shibam, Yemen 2006

これまできちんと訪問国数を数えてこなかったが、思い立ってカウント方法を整理してみた。

「国」の範囲

「国家」の意義等とも関連して、様々な立場がある。
現在の世界の独立国家数についての主な見解は以下のとおり。
  • A: 国連加盟国基準説(狭義説:193ヶ国)
    国連加盟国のみ(2011年7月に加わった南スーダンを含め、現在193カ国)。最もSolidではあるけど、台湾やコソボ、バチカンが入らない等若干違和感はある。
  • B: 国連・モンテビデオ条約基準説(折衷説:206ヶ国)
    ①国連加盟国に、②国連オブザーバー国(バチカン市国+パレスチナ
    )、③事実上独立国でありモンテビデオ条約の要件に該当するものの、国際的承認が少ない国(台湾、アブハジア、沿ドニエストル、北キプロス、コソボ、ソマリランド、南オセチア等12ヶ国)を加えたもの。おそらく現在の多数説。
    沿ドニを入れてしまうあたり太っ腹ではあるが、これが一番実感に近いかもしれない。
  • C: ISO3166-1基準説(広義説:249ヶ国)
    ISO(国際標準化機構)によって国コードが与えられた国。折衷説に海外領土(グリーンランド、ピトケアン諸島等々)や香港、マカオ等々を加えたもの。相当広い。
    個人的には海外領土を国とカウントするのはあまりすっきりしない。

「訪問」の意義 

これも色々な異なる見解がある。
代表的なものは以下のとおり。
  • A: 着陸・着岸基準説(最広義説)
    読んで字のごとく、着陸(飛行機)か着岸(船)すれば、入国審査を通過していなくてもカウントする立場。例えばトランジットでドバイ空港に着陸して、機内から出なかった場合でもカウントする。
    あまりに広義なので少数説。
  • B: 入国基準説(広義説)
    イミグレ通過という形式を基準とする立場。EU等でのイミグレがない陸路・空路での入国の場合は、領域に入ることで直ちに入国が成立する。

    基準としては明確だが、シェンゲン協定参加国域内で入国審査を経ずに単にトランジットで空港に立ち寄る場合、同様にバス・鉄道等で下車することなく当該国を通過する場合もカウントされしまう。
  • C: 入国+歩行基準説(折衷説)
    イミグレ通過を基準としつつ、上記Bの不都合を回避するため、当該国の制限地域外を自ら歩行することを基準とする説。
  • D-1: 入国+宿泊基準説(形式的狭義説)
    単なる訪問国数稼ぎの入国を排除する観点から、形式的なイミグレ通過では足りず、少なくとも宿泊を伴うことを必要とするとの立場。
    下記の実質的活動説と類似し、基準として明確であるが、例えば宿泊する者が少数派のバチカンやサンマリノ等について妥当な結論が得られない、韓国への日帰り出張等、実質的な活動を伴うものもが排除されてしまう等の欠点がある。
  • D-2: 入国+実質的活動説(実質的狭義説)
    実質面に着目し、単なる入国の他、観光・ビジネス・教育等の実質的な活動を要件とする立場。
    実質的な活動の意義が明確でないのが難点。

なお、「訪問」の字義に鑑みて居住国や母国をはカウント対象から除くべきという見解があるが、本質的には「行く」という行為より、「その国にいた」という状態の方を重視すべきと思われるので、個人的には「訪問」の字義にとらわれず、居住国・母国も含めてカウントすべきではないかと思う。

基準時 

政治情勢の変動に伴って国家が離合集散を行うことは現代でもある。
国連加盟国レベルでも、90年代以降、①旧ソ連諸国独立、②東西ドイツ併合、③南北イエメン併合、④チェコ・スロバキア分離、⑤旧ユーゴ諸国独立、⑥香港・マカオの中国復帰、⑦エリトリア独立、⑧東チモール独立、⑨南スーダン独立等々があった。

これについては、以下の両説がある。
  • (A): 入国時基準説
    →例えば旧チェコスロバキアのうち現在のチェコ、スロバキア該当地域にそれぞれ行った場合でも1カ国とカウントし、逆に南イエメン・北イエメンに両方行った場合には現在のイエメン1カ国ではなく2カ国としてカウントする
  • (B): 現在時基準説
    →上記の例では、チェコ、スロバキアの2カ国としてカウントし、イエメン1カ国としてカウントする
訪問国数のカウントなんて厳密である必要は全くないんだけど、個人的にはとりあえず①国の意義については折衷説、②訪問の意義についてはCの入国+歩行基準説、③基準時については現在時基準説がしっくりくる。

ちなみに上記に基づく筆者の訪問国数はこちら